​一般社団法人ぽけっと 代表理事

吉本舞美 (よしもと まみ)

​経歴

日本社会事業大学社会福祉学部卒。

卒業後、同大学にて被虐待児に関する厚生労働省の委託研究事業に参加。

世田谷区発達障害相談・療育センター(げんき)に勤務。発達障がいに関する講演会など地域への啓発活動や支援者研修を行った後、相談部門の立ち上げ及び運営に携わる。発達障がいに関する様々な相談に応じ、医療機関などの社会資源にも精通する。その後、相談支援事業に携わり、2年半で1000件を越える保護者との面談や計画作成を実施。

“ぽけっと”には、私たちの想いも沢山 詰まっています!

 ぽけっとには公設の発達センターで働いていた職員が多く在籍しています。その中で多くのお子さんと触れ合い、保護者の方のご相談に応じてきました。しかし、公設であるが故に公平性が求められ、本来そのお子さんに必要と思われる支援の提供が難しく、ジレンマを感じる状況も多くありました。

“お子さんや保護者にとって、本当に必要な支援を届けたい”そんな想いが ぽけっと 設立の原動力となっています。

知ってほしい、お子さんの育ちを支えるために必要なこと

 療育センターでの日々の関わりを通じて感じたことは、お子様自身が、療育等を通じて力をつけていくことも大切ですが、“ご家庭やご所属先の先生方の協力も不可欠”ということでした。療育を実施する時間は1時間程度です。その中で経験したことを日常の中に生かしていくためには、療育場面で学んだ“うまくいくためのヒント”をお子さんと一緒に実践して頂くことが何より大切になります。日常の中で「うまく出来た!」と感じられる場面が増えることで、そのお子さん自身の自己肯定感も上がっていくはずです。

 お子さんの発達は十人十色。どの子もそれぞれのペースで成長していきます。しかし、診断名の有無に関わらず、日常生活の中で「困ったなぁ」や「うまくいかない」と感じる場面に多く遭遇する子もいます。

 別に悪気があってやっているわけではないのに…。本人なりの思いがあってやっているのに…。怒られてしまう。そんなお子さんたちが、自分に合った工夫の仕方を知ることで怒られる機会が減るとしたら? お友達と楽しく関われるようになるとしたら? そのお子さんの日常生活が少しずつ前向きなものになっていくと思いませんか? そうした良い循環を生み出せる環境づくりこそが大切であると感じています。

 

早期発見という言葉…実際には

 昨今、様々なメディアで発達障害(AD/HDや自閉症スペクトラム障がい)がテーマに取り上げられるようになり、発達障がいへの理解も広がってきているように感じます。それと同時に早期発見・早期療育という言葉もよく耳にするようになりました。しかし、早期発見をしても、実際の支援の場では受け入れ先がなく“様子をみましょう”と言われてしまう…  そのようなケースに多く出会ってきました。「あなたのお子さんは発達障がいかもしれません」と告げられた保護者の方にとって、“様子を見ましょう”という言葉は何の助けになるでしょう…?  

 “お子さんの為に何かしたい”と、ご自身でお調べになる方もいるかもしれませんが、情報は様々な見地から、多くのものが存在しています。そんな中から、お子さんのご様子に当てはまる情報や工夫の仕方を選び出すことは、とても難しいことです。そんな保護者の方とお子さんの助けに少しでもなりたいと思っています。